2025/05/28 17:32
長野県長野市に位置する善光寺は、創建以来約1400年の歴史を誇り、宗派を問わず多くの人々から信仰を集めてきた日本を代表する寺院の一つです。その長い歴史と、数々の文化財、そしてユニークな体験は、訪れる人々を魅了し続けています。本記事では、善光寺の奥深い歴史と、参拝の楽しみ方、そして御朱印やお戒壇巡りといった特別な体験について詳しくご紹介します。
善光寺の歴史:日本最古の仏像を祀る無宗派の寺院
善光寺の創建は、皇極天皇元年(642年)と伝えられています。本尊である一光三尊阿弥陀如来像(いっこうさんぞんあみだにょらいぞう)は、日本に仏教が伝来した際に百済から献じられた日本最古の仏像といわれ、絶対秘仏として篤く信仰されています。
鎌倉時代には、源頼朝や北条氏といった武家からも帰依を受け、全国にその名が広まりました。江戸時代には「一生に一度は善光寺詣り」と言われるほど庶民の信仰を集め、多くの参詣者で賑わいました。
善光寺の大きな特徴の一つは、特定の宗派に属さない「無宗派」の寺院であるということです。これは、創建以来、宗派の別なくすべての人々を受け入れてきた善光寺の寛容さを示しており、現在も多くの参拝者が宗派を超えて祈りを捧げています。
御朱印:参拝の証として
善光寺では、本堂や各お堂で御朱印をいただくことができます。善光寺本堂の御朱印は、中央に「善光寺本堂」と墨書きされ、本尊である一光三尊阿弥陀如来の梵字の印が押されています。
その他にも、山門、経蔵、そして善光寺の塔頭である大勧進や大本願でもそれぞれ独自の御朱印をいただくことができます。参拝の記念に、そして仏様とのご縁の証として、ぜひ御朱印を集めてみてはいかがでしょうか。御朱印帳も様々なデザインのものが用意されています。
お戒壇巡り:心の目でご本尊と繋がる暗闇体験
善光寺を訪れたならぜひ体験していただきたいのが「お戒壇巡り」です。これは、本堂の瑠璃壇床下の真っ暗な回廊を巡り、ご本尊の真下にあるとされる「極楽の錠前」に触れることで、ご本尊とご縁を結び、往生の際にお迎えに来ていただけるというご利益があると言われています。
暗闇の中を壁伝いに手探りで進む体験は、日常では味わえない独特の緊張感と静寂に包まれます。心の目でご本尊を感じ、自分自身と向き合う貴重な時間となるでしょう。